原作 | 北条司 |
総監督 | こだま兼嗣 |
制作会社 | サンライズ |
公開日 | 2019年2月8日 |
個人的評価 |
『劇場版シティーハンター』あらすじ
裏社会ナンバーワンの腕をもつシティーハンター冴羽獠は、普段は新宿に事務所を構え、相棒の槇村香と様々な依頼を受けている。
そこに、何者かに襲われたモデル・進藤亜衣がボディーガードを依頼にやってきた。
美女の依頼を快諾した獠だが、撮影スタジオで更衣室を覗いたり、もっこり全開のやりたい放題…。
亜衣がキャンペーンモデルを務めるIT企業の社長・御国真司は、なんと香の幼馴染。
撮影現場で久々に香と再会した御国は彼女をデートに誘う。
しかし、獠は香に無関心で亜衣にスケベ心丸出し…。
一方、海坊主と美樹は傭兵が新宿に集結する、という情報を入手した。そして、傭兵達は何故か亜衣を狙うのだった…
『劇場版シティーハンター』ネタバレ無しレビュー
最高に面白かった!
ファンが望んでいたシティハンターが観れた、これ以上の喜びは無いですよ。
鑑賞中、ずっとニヤニヤと興奮と鳥肌を繰り返すという異常事態でした(笑)
シティハンターファンは絶対観にいくべし!
落ち着いて本編を語っていくと初めのカーチェイスからのOPムービーを観た時点で、これは面白いと察しましたね(笑)
声優陣は変更無し。いつものメンバーが揃いました。
皆さんさすがに歳とってましたね。でも全然マイナスじゃなかった。
声力はちょっと落ちたかなぁとは思いますが、演技力は貫録の一言。何というか同窓会的な感じで嬉しかったなぁ。
ストーリーはいたずらに変化をつけず、依頼人の美女にもっこりしながら、悪から守るといういつもの路線を踏襲。
「もっこり」をしっかり入れてくれたことに感動。今何かとうるさくなってますから・・・
アクションシーンも良く動いてて良かったです。ここ結構不安でしたからね。
音楽面はもう最高(泣)要所で過去の主題歌が流れます。ぜひ劇場で感動を味わってください。
ゲストヒロインの亜衣を演じるのは飯豊まりえ。声優は初挑戦との事でしたが無難にこなせてましたね。モデルつながりでのキャスティングだったのかな?
小ネタも充実してて楽しかった。香の「時代の空気読まんか~い」とか喫茶キャッツアイにペッパーくんがいたり、舞台が現代にさりげなく移ってるのもいいですね。
見どころばっかりの本作ですが、個人的には香が凄く良かったです。こんな可愛かったっけ?と驚きましたね。
今作を的確に表現したツイートがあったので、貼らしていただきます。全く同意見だよ。
「劇場版シティーハンターはラーメン屋でラーメン頼んだらラーメンが出てきたみたい」という感想がバズってたけど、そんなもんじゃなかった。学生時代に通った定食屋に30年ぶりに行ったらおばちゃんが覚えててくれて当時定番で頼んでたメニューが勝手に大盛で出てきたそんな感じ。これは泣ける。
— なるお_なおる (@Naruo_N) 2019年2月25日
原作ファンなら絶対観にいこう!まだしばらく公開するはず!惜しくも観れなかった人も配信されたらすぐ観るべし!
また、シティハンター知らないって人も上記のあらすじやレビュー見て面白そうと思ったら観に行ってください。きっと楽しめますよ。
『劇場版シティーハンター』ネタバレ有りレビュー
登場人物紹介
冴羽獠(CV.神谷明)
我らがもっこりスイーパー。
相変わらずのスケベキャラは健在で最高。その分シリアスシーンはかっこよかった。
相変わらずのチート射撃も健在。今回は肉弾戦も多めでした。
槇村香(CV.伊倉一恵)
とにかく可愛かった!完全にゲストヒロインを食ってましたね。
いつもどっちかというと邪魔者ポジションなのに、今回は敵からも惚れられモテモテでした。
ウェディングドレス姿は可憐すぎて惚れると同時に泣けた。AHではああなってしまったんで・・・
海坊主(CV.玄田哲章)
今回はギャグ担当になってましたね。
最後の肉弾戦とかはかっこよかったけど、バトル中もギャグ満載なのはなぁ。でもかなりのドローンを何だかんだで倒してたのは流石の一言。
キャッツアイの面々に頭が上がらないのは笑えました(笑)
美樹(CV.小山茉美)
今回大活躍の美樹でしたね。
ファルコンとのラブラブっぷりで可愛さを見せつけて(笑)ドローンや敵兵相手にも無双する姿を披露。
ロケットランチャー撃ち込まれて咄嗟に地下穴に回避する姿はかっこよかったです。
野上冴子(CV.一龍斎春水)
今回はちょっと影が薄かった冴子さん。
でも陰で暗躍して上手く獠を使って犯罪組織を壊滅させたのは冴子っぽくて良かったです。
100枚綴りの1発券は爆笑。やっぱシティハンターなんだなって再確認できました。
進藤亜衣(CV.飯豊まりえ)
ゲストヒロインの亜衣ちゃん。
最初はつんつんしてて微妙ですが、家族の話が出てからは人となりが見えて好きになりました。獠と香の間には誰も入れないって気づくのも良かったです。
この画像の「アイッ!」ってポーズは可愛かった。
御国真司(CV.山寺宏一)
「お、今回の映画はミックが出るんだ」って思ってて開始まで別人と気づきませんでした(笑)
途中までは黒幕っぽい雰囲気を出しながらも、香に恋する謎の男って感じでよかったんですが・・・
最後の方は雑な扱いに感じました。結局引き立て役でしたね。
秀逸なアクションシーンの数々
アクションシーン満載で面白かったです。
自分が特に好きだったのは新宿の裏繁華街の戦闘ですね。
上手く入り組んだ路地を利用して、相手を錯乱させて格闘戦です。疾走感あって格好良かったです。
獠は銃のイメージが強いんですが素手の格闘も強いんですよね。
終盤のドローンとの戦闘も良かったです。ターミネーターさながらの片手リロードかっこよすぎやで!
そして巨大ドローンとのラストシーン。シティハンターはスローのアクションもカッコいい。それは健在でした。
敵の銃弾が全然当たらないのはご愛敬(笑)でもしっかりと遮蔽物多い場所で戦ってたり、ジグザグに走るなど照準をぶれさせたりとさすがでしたね。
現代に帰ってきたシティハンター
シティハンターのファンは感涙の演出が盛りだくさんでしたが、現代にいつもの面々が溶け込んでいたのは良かったです。
まぁ1999年以来なんで時代が違うって言うほどではないんですけどね(笑)
自分が好きだった演出は
・新宿の掲示板が無くなっていてARのようなスマホアプリになっていた
・喫茶キャッツアイにペッパーくんが配置(敵の会社の製品だったし何か伏線あるかと思ったら何もなくて拍子抜け)
・更衣室のぞきにドローンを使用する獠
でも何といっても原作ファンが嬉しい演出も盛りだくさん、これまた自分が好きだったのは
・要所で挿入される昔の主題歌(特に『SARA』が流れた瞬間は思わず声が出た)
・博士の登場(アニメでは初登場だったんですね、CVはシリーズお馴染み茶風林さん)
・キャッツアイの登場(もうちょっと見せ場あっても良かったかも)
・獠ののぞき防止の為の凶悪なトラップ
・EDで流れる歴代の名場面
キャッツアイ登場は感動ですね。メチャクチャ強くて笑った(笑)
最後エンドロールで亡くなられた藤田淑子さんの名前があったのでシティハンターのシリーズに出てたかなぁと思ってたら、キャッツアイの泪役だったんですね・・・キャッツアイは漫画しか読んだことなかったんですよ。
※後で調べたらヒロイン役で出たこともあったんですね、縁深い人だったんだなぁ。
イマイチだった部分
そんな素晴らしい作品ですが、イマイチだった部分もあったので、そこも正直にレビューします。
・ちょこちょこ作画が微妙だった
全体的には頑張っていたと思います。ただ顔が崩れてるなぁと気になってしまう部分もありました。
劇場版だから頑張ってほしいかったなぁとわがままな希望を。北条先生の絵がまた綺麗すぎるんですよ。
・敵が小物すぎる
敵が総じてしょぼかった・・・
確かにシティハンターの敵はピエロ的な役目にはなりがちなんですけどね。
まずライバル役の御国真司。CVは放送当時は雑魚役ばっかりだった山寺宏一さん。舞台挨拶観ましたけど、このレジェンド声優たちに囲まれたら山ちゃんでも若手みたいでびっくりしました。
この御国は中盤までは怪しい雰囲気を醸し出しながらも香には真剣に恋するイケメンといういい感じだったのですが、終盤は獠をライバル視しすぎて当初の目的を逸脱し、負けて失敗。あげく香を好きになったことを汚点と言い放ち、特にフォローもなくフェードアウト。
あまりにしょぼすぎる・・・せめて最後に香と一絡みほしかったですね。
そしてヴィンス・イングラード。CV大塚芳忠さんのラスボスっぽい大物。
再三、御国に忠告し最終的に見限るも御国に撃たれて終わるというあっけないラスト。
視野は御国より広そうだったし、最初からこの人がラスボスだった方が厄介だと思いました。
後、御国の右腕っぽい目つきの悪い男。只者じゃない感をずっと出してましたが、終盤に獠に一瞬で利き腕を撃たれて終わりという残念感。
今回はドローンと戦う事がメインでしたが、人間との激戦も欲しかったですね。
シティハンター 続編はあるのか?
劇場版シティハンター、評判も上々で観客動員数72万人、興行収入10億円を突破しました。まだまだ伸びるでしょう。
完全に大成功にあたる結果ですが、続編はどうでしょうか?
舞台あいさつで声優の皆さんはやりたいと述べてましたね。
自分の個人的意見は「1~3年に1回映画化してほしい」です。
やはり声優の皆さんも高齢ですし、無理なペースで演じてほしくないです。
また、原作も連載は終わってるので、今から脚本書くとしたら大変です。
TVアニメで何クールかでやるとなると、質が劣化する可能性が高いと思います。
今回の映画のような高い完成度で観たいので、じっくり作ってほしいので「1~3年に1回映画化してほしい」なのです。できれば同じ面々で希望です!
後、最後の掲示板のシーンにルパン三世のマークがあったのは気づきましたか?まさか、これはコラボを暗示してるのではないでしょうか?もしそうだったら大興奮です。
『劇場版シティーハンター』まとめ
とにかく最高だった本作。
制作陣の作りたかったものと観客の観たいものが重なった素晴らしいものだったと思います。
改めてこの作品に感じたのはただのファンサービスで作ったお遊び作品ではなく、しっかりとしたこれぞ『シティハンター』という作品だったということ。まだ終わってないぞという強い気持ちを感じました。
出来ればシティハンターを知らない世代も本作で好きになってくれたらいいなと思います。
後、自分は安易な実写化より力をいれたアニメの方がやっぱ好きだなぁと再確認(笑)
でも今度フランスで実写化した『シティハンター』が公開するとか、どうなるかドキドキですね。