
どうも『ボヘミアンラプソディー』を観てすっかりQueenにはまったhasukeです。
最近『かぐや様は告らせたい』の実写映画化が発表されました。
キャスティングからしてダメダメな気がしてなりません・・・
皆さんは実写映画化ってどう思いますか?
hasukeは原作が漫画だとしたら、アニメ化は歓喜、アニメ映画化は嬉しいけどちょっと不安、実写映画化は悲哀です。
実写映画化で成功するのって本当に稀じゃないですか?自分の好きな原作が爆死した時の悲しさはヤバいです(苦笑)
今回は自分が実写映画化された作品を成功と失敗に分けてガチレビューしてみました。
<成功作品>実写化映画をガチレビュー
るろうに剣心(『第1作』興行収入約30億円)

製作年度 | 2012年 |
監督 | 大友啓史 |
脚本 | 藤井清美 大友啓史 |
キャスト | 佐藤健 武井咲 青木崇高 江口洋介 |
三部作まで作られ、三部作合計で興行収入は125億突破したヒット作です。
前評判はあまりよくありませんでした。自分も「絶対おもんないやろ(笑)チャンバラごっこになるのは目に見えてるで」なんて言ってました(笑)
しかし、ふたを開けてみるとガッツリ作りこまれた時代劇アクションでした。
役者陣も良かったです。安易に見た目を似せることに力を入れず、演技で魅せていました。中でも佐藤健は良かったですね。
アクションシーンは殺陣というより剣術アクションでしょうか。スピード感が凄くて観ていて追いつかなくなる程でした。
邦画のアクションもまだまだ見捨てたもんじゃないですね。佐藤健のアクションは素晴らしいです。
細かいアラはありますし、原作キャラとの違いなどは感じましたが、しっかりとアクション描写で魅せたことは実写化の成功例と言えると思います。
ただ、江口洋介演じる斎藤一の牙突はさすがに笑ったけど(笑)
のだめカンタービレ(『最終楽章前編』興行収入約41億円)

製作年度 | 2009年 |
監督 | 武内英樹(前編)川村泰祐(後編) |
脚本 | 衛藤凛 |
キャスト | 上野樹里 玉木宏 瑛太 竹中直人 |
ドラマ化がヒットし、最終章を前後編で映画化しました。累計で興行収入は約78億円までいきました。
成功した大きな要因はキャスティングでしょう。
特に上野樹里と玉木宏のダブル主演はまさにパーフェクト。上手くキャラクターを表現しながらも自分の表現も交えて演じられていました。
テーマの音楽もクラシックの名曲がふんだんに使用されており、演奏シーンも迫力ありました。しっかり力入れてるなぁと好印象でした。
漫画では音を出せない分、映像作品の良さが出ましたね。
実写化において少女漫画は定評がありますね。舞台が現実であることが多く、違和感を感じにくいからと思います。
とは言っても少女漫画の実写化でも駄作はいっぱいあるので、のだめカンタービレはしっかり作られていた良作であることは間違いないです。
ちはやふる(『上の句』興行収入約16億円)

製作年度 | 2016年 |
監督 | 小泉徳宏 |
脚本 | 小泉徳宏 |
キャスト | 広瀬すず 野村周平 新田真剣佑 國村隼 |
『上の句』『下の句』『結』の3部作です。興行収入は累計約45億円です。
かるた競技がテーマの青春スポ根モノです。
自分はかるた競技自体を知らなかったので、競技シーンに驚きました。これがメチャクチャ熱いんです。
少女漫画原作ですが恋愛ばかりではなく、しっかりとかるたに焦点が当てられてるのは良かったです。
これもキャストが秀逸でした。特に主演の広瀬すず。
体当たりの演技も良かったですし、年齢も16歳(上の句)で千早と同じ年齢。これがまさに等身大でシンクロしてました。上の年齢の人が演じることも多い中、やっぱり同年齢にしか出せない雰囲気ってあるんだなと再認識できました。
脇役陣も良かったですね。終わるころにはかるた部全体を応援してました。
自分は『ちはやふる』は映画から入りました。恋愛映画と思っていたらまさかの熱いストーリーで感動しちゃったんですよね。そっから漫画、アニメと全部観てます。
まさに実写化の成功例です。こういう実写化ばかりなら歓迎なんですけどね・・・
銀魂(興行収入約38億円)

製作年度 | 2017年 |
監督 | 福田雄一 |
脚本 | 福田雄一 |
キャスト | 小栗旬 菅田将暉 橋本環奈 堂本剛 |
第2弾『銀魂2 掟は破るためにこそある』まで公開されており興行収入は累計約75億円という大ヒットとなりました。
最初、銀魂が実写化されると聞いた時は耳を疑いましたし、絶対爆死やと思いました。
しかし、この大ヒット。要因は色々あると思いますが、自分はキャスティングの上手さと銀魂の作風と福田監督の作風が上手く合っていたところかなぁと思いました。
キャストは主要3人が凄く良かった。銀さんと新八はコメディとシリアスを上手く演じられる二人、神楽は振り切ったギャグ描写を体当たりで演じ、どこか拙さを感じられるのが逆にフィットしてました。
堂本剛をはじめ、ビジュアルも上手く合わせたなと感心しましたね。
気楽に見れそうな雰囲気と色んな層を惹きつけそうなキャスティングがヒットに繋がったと思います。
映画本編は原作をベースにしつつも福田監督流に仕上げられており、面白かったです。
ただ個人的にはあんまり内輪感が強い作品は苦手なところもあるので、銀魂2はぶっちゃけ微妙でした。
ここまでヒットしてて原作のストックも豊富なんでこれからも続編ありそうですが、区切りをつけた方がいいんじゃないかという気持ちも持っています(ファンの人にはごめんなさい)
ピンポン(興行収入約14億円)

製作年度 | 2002年 |
監督 | 曽利文彦 |
脚本 | 宮藤官九郎 |
キャスト | 窪塚洋介 ARATA 中村獅童 竹中直人 |
これはむしろ実写の方が有名すぎて、原作を知らない人の方が多いんじゃないでしょうか。
自分はこの作品が実写化の完成系と思っています。
・原作を上手くアレンジして映像化している。
・キャスティングがビジュアル・演技力ともに完璧。
・映画一本の中で綺麗に完結している。
この3要素が素晴らしかったです。
漫画に無い持ち味として、今作ではスローモーションを使った動きの演出など要所で映像でしか表現できない演出を入れてきました。また、音楽も秀逸で特に主題歌が流れるところは胸が熱くなりました。
キャスティングも素晴らしく、窪塚洋介は年齢は20を超えているも彼の自由奔放な存在感で違和感なくペコを演じていましたし、スキンヘッドの中村獅童や大倉孝二も存在感を発揮していました。
実写化作品は原作量もあってしょうがないとはいえ、続編ありきの作品が多い中で、一本で描き切っているのは好印象です。
埋もれていた原作を上手く実写化して作品が再評価される、これって実写化の完成系と個人的には思うんですよね。
<失敗作品>実写化映画をガチレビュー
鋼の錬金術師(興行収入約11億円)

製作年度 | 2017年 |
監督 | 曽利文彦 |
脚本 | 曽利文彦 宮本武史 |
キャスト | 山田涼介 水石亜飛夢 本田翼 ディーン・フジオカ |
ここからは失敗作としてのレビューになるので、辛口なのはご了承ください。
本作にまず言いたいのは
なぜ、『鋼の錬金術師』を実写化しようと思ったのか?
鋼の錬金術師ってめちゃくちゃ実写化のハードル高いと思うんですよ。
・舞台がヨーロッパがモデル、キャラは白人設定が大部分。
・バトルがメインで更に錬金術が主体に使われる。
・原作は長編。
これはハリウッドしか実写化無理やで・・・
案の定、酷い出来でしたし興行収入も振るいませんでした。制作費・公開劇場数からして大赤字だったと推定されます。
キャストは酷かった。エド役はHey! Say! JUMPの山田涼介、思ってたよりは悪くなかったですが大げさな演技にそもそもエドには見えないという深刻な事態。
ウィンリィ役は本田翼。色んな人の意見でも言われてますが、これもウィンリィではなく本田翼にしか見えなかった。いや可愛かったけどね・・・
そもそも「ロイ・マスタング」「リザ・ホークアイ」って名前で、何で思いっきり日本人やねん。
これは役者は悪くないです。キャスティングする方が悪い。どうしてもコスプレにしか見えないんですわ。
CGも全体的に微妙すぎるし、戦闘描写も稚拙。バトルが見せ場の作品なんだけどなぁ。
脚本も原作とオリジナルを上手く使えてなくて駄目でした。しかも次回がありそうに終わるいつもの展開。
『ピンポン』と同じ監督と知って驚愕しました。あんだけ『ピンポン』はべた褒めしたのに・・・
結局一番悪いのは「鋼の錬金術師」を実写化しようと企画した人たちです。原作読んでたら実写化するのはかなり難しいことは分かるはずなのに挑戦してこの出来ですからね。
結局、Hey! Say! JUMPの山田くんを主役に何か映画撮りたかっただけじゃないのって思います。
テラフォーマーズ(興行収入約7.8億円)

製作年度 | 2016年 |
監督 | 三池崇史 |
脚本 | 中島かずき |
キャスト | 伊藤英明 武井咲 山下智久 山田孝之 |
なぜ実写化したのか?第2弾。
公開前から地雷扱いされていましたが、案の定大不評で爆死。興行収入は8億円にも満たず、大赤字で続編も吹っ飛んだ作品です。
今作も実写化のハードルは高いです。
・舞台は宇宙。敵は進化した人型ゴキブリ。
・バトルがメイン。味方は昆虫を取り込んだ改造人間的な力で戦う。
・キャラは各国連合軍。多国籍な人種が集う。
・原作は長編。
いやいや、何でこれを自実写化しようとしたんだ・・・
まず宇宙を舞台にする時点で相当大変。CGから舞台づくりまで多額の費用と技術がかかります。宇宙船のセットだけで1億円かかったとか。
しかも相手は人型ゴキブリ。味方は改造人間。よっぽど作りこまないと陳腐になるのは必至です。
案の定、すべて駄目な方に転びました。陳腐なセットとCG。コスプレを超えた何か。役者が熱演すればするほどシュールになる悲劇。
ただ、多国籍な設定を日本人だけにしたり(これはこれで設定おかしくなるけど)、原作の1巻だけを使うなどマシな部分も少しはありました。
でも全体的にチープ。特に戦闘シーンはテンポ悪すぎて酷い。出来の悪いB級映画になってしまいました。原作は面白いだけにあんまりだ・・・
これで興行目標が30億円でシリーズ化を考えていたって制作サイドは無能すぎないですかね?原作からしてどう考えてもハリウッド案件ですよ?
結局この作品も考えの甘すぎる制作サイド(特に企画部)のせいで起きた悲劇といえるのではないでしょうか。
ジョジョの奇妙な冒険 第一章(興行収入約9億円)

製作年度 | 2017年 |
監督 | 三池崇史 |
脚本 | 江良至 |
キャスト | 山崎賢人 神木隆之介 小松菜奈 伊勢谷友介 |
なぜ実写化したのか?第3弾。
第一章と銘打ったはいいが、定番の大爆死に終わり、おそらく第2章は無いであろう。
個人的には一番この実写化がきつかった。ジョジョにはかなり思い入れがあったので。
4部を選んだのは賢明だったと思います。唯一の日本が舞台だし、出てくるのもほぼ日本人。でも4部から始まったら1部から始まる因縁が分からないんじゃ・・・
キャストは今流行りの役者を揃えましたって感じですね。主役は実写化と言えばこの人山崎賢人。イケメンであることは間違いないですが仗助のイメージには全く合っていませんでした。
というかジョジョの独特な個性を持ったキャラクターを演じるってかなり難しいと思うんですよ。全体的にきつかったですね。
ストーリーも1~3部の前積みが無いし、映画用に収めなきゃならないし、で結構改変されてました。そのせいでか余計観てて違和感を感じる作りになってます。
ただCGは良かったです。そのおかげで期待してなかったバトルシーンは割とよかった。
でも結局それだけなんですよね。ジョジョ自体が実写化と相性悪すぎて良さがほとんど出せてないんですよ。それがこの大コケに表れてるのではないでしょうか。
<まとめ>実写化映画をガチレビュー
失敗作はまだまだあるんですが、書いてたら疲れてきたので止めます(笑)
また実写化についてはまとめて書きたいと思います。
改めて考えた実写化が成功した作品の特徴としては
・実写化しやすい舞台である。
・キャラクターに合う役者をキャスティングしている。
・原作の作風を上手く生かしている。
・演出、アクションなど秀でた部分がある
上記のような部分がある作品だと思いました。
一方、失敗した作品は
・実写化が難しい舞台である。
・日本が舞台じゃないのに日本人が演じる。
・役者ありきでキャスティングしている。
・原作の設定を大きく変えている。
・演出などが酷い。
こんなところでしょうか。もちろん細かい部分はまだまだありますけどね。
自分が総じて実写化について思うことは
実写化する意味ある?
なんですよ。
結局映画会社や芸能事務所に都合がいいから使われてるような作品が多い気がします。
数撃てば当たるの戦法かもしれませんが、観客や原作ファンの事を考えてほしいです。
これからも実写化作品は出てくるでしょうが、失敗する作品が少なることを祈りたいです。