どうも、漫画大好きブロガーhasuke(@hasuke_shinen)です。
2019年7月、フランス新聞「ル・モンド」が「日本の傑作漫画20選」を発表しました。
フランスといえば日本の漫画やアニメなどを紹介する欧州最大級イベント「ジャパンエキスポ」が開催されている事が有名です。
「ジャパンエキスポ」が始まるきっかけだったのも、とあるフランス人の企画だったようでフランスにおける日本のアニメ漫画文化の人気が分かりますね。
今回でその「ジャパンエキスポ」が20回目の開催ということでフランスの新聞紙が「日本の傑作漫画20選」を発表、面白いなと思ったのでこれを紹介・考察していきます。
※並び順は年代順です
『ベルサイユのばら』池田理代子(1972年)
フランス革命を舞台に「オスカル」「アンドレ」「マリーアントワネット」などを中心としたラブロマンス作品。
日本でも有名な作品ですがフランスが舞台なのでフランスでも当然有名だったんですね。選出は当たり前のレベルかな。フランス人がどのような気持ちでこの作品を読んでいたか気になるところです。
『関東平野』上村一夫(1976年)
戦後を舞台とした作者の自伝的作品。
渋いセンス・・・というか自分は知らない作品でした、すみません。
上村先生は『修羅雪姫』の作者です、釈由美子主演で実写映画化したりクエンティン・タランティーノが『キル・ビル』のオマージュにした有名な作品ですよね。
こういう作品がランクインするあたりフランスっぽさを凄く感じる(後で全然感じない作品もあるんだけど笑)
『クイーン・エメラルダス』松本零士(1978年)
宇宙を駆ける女海賊エメラルダスが主人公のSF作品。
松本零士先生といえば『銀河鉄道999』『宇宙海賊キャプテンハーロック』が有名だけど、こっちが選ばれるんだ。この作品も知らなかったです。
あえて、こっちの作品を選ぶのがフランスのセンスですね。
『AKIRA』大友克洋(1982年)
近未来の世界で超能力を持った少年たちがバトルを繰り広げるSF作品。
これは超有名ですね。国内外でも高い人気を誇っています。
あのディストピア的な世界観は海外でもウケるのが分かるなぁ。アニメ映画版もオススメ!
『風の谷のナウシカ』宮崎駿(1982年)
主人公の少女ナウシカが荒廃した世界で人と自然の間で揺れ動くファンタジー作品。
ジブリで映画化された作品はほとんどの人が知っていると思います。でも宮崎駿監督が描いた漫画版は意外に知ってる人少ないかも?(こっちが原作です)
宮崎監督の漫画って書き込みが凄いんですよね。コマが濃密なんです。このナウシカもストーリーはいささか難解ですがオススメですよー
ジブリ作品は海外でも人気なので選ばれるのも納得ですね。
『アドルフに告ぐ』手塚治虫(1983年)
第二次世界大戦前後の時代、「アドルフ」という名前を持つ三人の運命を描いた歴史・サスペンス作品。
ここで手塚治虫先生の作品が出てきました。しかし有名な「火の鳥」「ブラックジャック」等では無かったのが意外。
この作品の舞台がドイツというのもフランスが選ぶ上で関係していそうです。しかもヒトラーが題材だし、ヨーロッパ圏ではウケる題材ですよね。
『ドランゴンボール』鳥山明(1984年)
サイヤ人の少年悟空を主人公に7つ集めると願いが叶うドラゴンボールにまつわるアクション・バトル作品。
ついにやってきた国民的漫画!ここから一気に作品が新しくなっていく気がする(知名度的にも高くなる気が笑)
ドラゴンボールはそりゃ間違いなく入りますよね。世界で一番有名なジャパニーズ漫画ですよ!フランス人にも「かめはめ波」が通じる!?
『CITY HUNTER』北条司(1985年)
新宿を舞台にシティーハンターこと冴羽獠の活躍を描くハードボイルド・コメディ作品。
実写版『シティーハンター』を制作し2019年2月に公開したのが何を隠そうフランス。そんなに人気あるんだね。でも日本公開の予定もなし。せめて字幕付きのDVD出してくれ~泣
『らんま1/2』高橋留美子(1987年)
水がかかると女の子になってしまう早乙女乱馬を中心としたラブコメ作品。
これも日本では有名な作品ですが、今回選出されたのは意外です。ドタバタラブコメ+バトルって海外でもウケるんだぁ(日本特有の気がしてた)
でもラブコメアニメとか実況してる海外youtuberとかいるし、ラブコメは世界共通なのかもね。
『SLAM DUNK』井上雄彦(1990年)
バスケ素人の桜木花道主人公の高校バスケの戦いを描いた熱血スポーツ作品。
これは意外だなぁ。スラムダンクは日本では大人気だけど海外で人気ってあまり聞かなかったので。しかもそこまでバスケが人気じゃないフランスだからね。
同じ井上先生なら『バカボンド』の方がウケがよさそうなのになぁ。この辺はセンスの問題なんでしょうか。
『銃夢』木城ゆきと(1990年)
全身サイボーグの少女ガリィが様々な敵と戦うSF・アクション作品。
これはいかにも海外受けするだろうという作品なので納得です。『アリータ バトル・エンジェル』という名前でハリウッドで実写化したのも大きいんじゃないでしょうか。
ちょっとクセのある絵柄ですが面白い作品です。
『鉄コン筋クリート』松本大洋(1993年)
ヤクザや殺し屋がうずまく宝町で生きる少年・クロとシロの物語。
独特の世界観が売りの松本ワールドが爆発している作品。この世界観と描写は芸術の国フランスでは確かにウケるでしょう!
個人的には松本先生の『ピンポン』も大好き。
『MONSTER』浦沢直樹(1994年)
天才医師テンマがヨハンと名乗る少年と出会った事から始まるサスペンス作品。
上質なサスペンス漫画であり、舞台がヨーロッパという事で選ばれるのも当然ですね。
とにかく長い作品ですが謎が謎を呼ぶ展開に一度読みだすともう止まりません!ラストが賛否分かれるの展開なのは浦沢先生らしいですが、ぜひ読んでみて確かめてください。
『GTO』藤沢とおる(1997年)
グレートティーチャー鬼塚がおくるハチャメチャな学園生活を描いた作品。
このタイトルを見て「え?マジ?」ってなりました(笑)いやGTOは面白けどさ、フランスでウケる要素がどこにあるんかな?日本じゃないと分からないネタだらけの気が(笑)
フランスにも暴走族とかあるんだろうか・・・
『ラブひな』赤松健(1998年)
男子禁制の女子寮「ひなた荘」で起こるハーレムラブコメ作品。
「え?マジ?」な作品2つ目(笑)いやラブコメ作品が意外に好まれてるのは分かったんですが『ラブひな』ってのがまた意外性ありすぎ。
ハーレムラブコメの元祖みたいな作品で面白いんですけどね。自分は赤松先生だったら『ネギま』派です。
『HUNTER×HUNTER』冨樫義博(1998年)
主人公の少年ゴンが父と同じ「ハンター」になるために数々の苦難を乗り越えていくアドベンチャー・バトル作品。
ここで大人気少年漫画の登場。てか『HUNTER×HUNTER』て1998年からの作品だったんだ・・・休載が多すぎてもっと最近の作品に思ってましたね。
『HUNTER×HUNTER』は登場人物が無国籍感あるので海外でも人気になりやすい作品と思います。フランスも色んな人種が入り混じってますもんね。
『BECK』ハロルド作石(1999年)
平凡な中学生の田中幸雄が天才ギタリスト・竜介と出会い、音楽に目覚めてゆく姿を描いた作品。
バンドは全世界共通だし、フランスでもウケたようです。でもこの作品って日本ならではの細かい演出多かった気がするけど分かったんだろうか?
漫画で音を表現するのは難しいんです、でもこの漫画の音楽シーンの迫力は凄い!海外でもそれが通じるんだなぁと思うとちょっと嬉しくなります。
『NARUTO─ナルト─』岸本斉史(1999年)
落ちこぼれ忍者のナルトが夢である火影を目指すストーリーを軸に忍者の世界で巻き起こる争いを描く作品。
海外人気の作品といったらこの『NARUTO』は外せないよね。ジャパン=ニンジャ、これはいつまでたっても外国人の中のイメージとして変わらないでしょう(笑)
『NARUTO』は完結してしまいましたが『NARUTO』を超える忍者漫画は今後出る気がしないなぁ・・・
『NANA─ナナ─』矢沢あい(2000年)
2人の「ナナ」がそれぞれの幸せに向かって進んでいく作品。
これは意外なような納得のような選出。この作品のオシャレ感や音楽の描写はフランスに合っているような合っていないような・・・でも選ばれているという事は合ってるんだなぁ。
しかし、日本で流行った作品は海外でもしっかりと評価されてるんですね。
『DEATH NOTE』大場つぐみ・小畑健(2003年)
名前を書かれた人は死ぬノート「DEATH NOTE」を手に入れた夜神月の物語。
内容は刺激的ですが、映画的な作品なのでフランスでウケるのも納得。絵の綺麗さも芸術性の高いフランスでは高く評価される部分なのかなと思いました。
死神の描写なんかもキリスト教の多い欧米でウケそうな作品です。
選外の佳作作品
『とんがり帽子のアトリエ』
『チーズスイートホーム』
『進撃の巨人』
『約束のネバーランド』
『イノサン』
『圏外プリンセス』
『海月姫』
『百万畳ラビリンス』
『暗殺教室』
『ソフトメタルヴァンパイア』
『テセウスの船』
『BEASTARS』
選外も海外で人気ありそうな作品が並んでいますね。『進撃の巨人』
『約束のネバーランド』あたりは選出されてもいいような作品に思えるけどなぁ。
<まとめ>日本の傑作漫画20選
意外な作品もありましたが大体は海外で評価されるのも納得の作品が多かったです。
ただ一つ気になったのは『ワンピース』が入っていなかったこと。現在、日本では一番売れていると言っても過言ではない漫画なんですが、海外では人気はイマイチなんでしょうか。舞台もヨーロッパぽいのにね。
今回のような海外での評価がわかるような記事をこれからも作っていこうと思います。やっぱり日本の作品がどう評価されているか気になりますよね!